あんまり辛くて心が潰れそうになったので、急遽別荘暮しのヒナに帰ってきて貰うことに。従姉妹に電話すると、運良く仕事が休みだというので、我侭を言って連れてきてもらう。その間に部屋を片付け、うめさんを見送る準備をする。
うめさん、身体が大きくてどの箱でもしっぽがはみだしてしまう…!頭からシッポの先まで30.5センチ。でっかいなあ…。急いでうめさんのすっぽり入る箱を探しに飛び出す。可愛い籠を見つけて、お花も買って、段ボールからうめさんを移す。うめさんのほっぺの色のようにきれいなほおずきの実の付いた枝をお花屋さんに無理を言ってわけてもらう。黄色い花と、ほおずきと、ワレモコウの花。うめさんの周りに飾りながら『もうこんなことしかしてやれない』『こんなことをしてやるためにお迎えしたんじゃない』とぐるぐる考えながら、涙と鼻水でぐしゃぐしゃになる。
お昼過ぎ、従姉妹がヒナを連れてきてくれた。3姉妹なのだが、上の2人が今日は休みだったらしく、一緒にやってきた。よかったね、うめさん。ようやく見てもらえたね。元気な姿を見て欲しかったねえ…。ゆずが元気そうになってきたのも喜んでくれた。ヒナはもう、相変わらず元気。うるさい。べったり。…今はね、お前が居てくれると救われるよ。かわいいなあ、かわいいなあ。手乗りっていいなあ。うめさんももし手乗りだったら、あんなに辛い目に会わなくて済んだかなあ。
そして、ヒナにゆずをまかせて(鬼)私はペットの葬儀屋さんへ。車で40分、ダムのほとりにある火葬場へ向かう。街中を避けて、山道ルートでゆっくり走る。ああ、うめさん、お迎えの時を除けば通院以外で車に乗ったの、初めてだねえ。そっとうめさんにかけてた布をめくって顔を出してやる。山とか空とかお日さままとか…見えるかな。色々話し掛けてみるけど、返事はない。
不安になる程ぐねぐねの道をどんどん進む。道路は狭く、木はうっそうと茂り、左手にはダムの水面。ちょっと…恐い(汗)でも大丈夫、うめさんがいるもんね。『こわいようめさんー!』『本当に着くの?!この道で大丈夫なのー?!』などとうめさんに向かって叫びつつ、到着。
ぱつぽつと人陰が。ああ、お参りしてるんだ。山の中なんで、ペットのお墓地や合祀場がある。平日でもこうやってお参りに来る人が居る。祀ってもらってる子達は幸せだねえ。
係りの人に声をかけ、うめ吉をお願いする。お経を上げてもらって炉の中へ。籠以外のお花や餌は全部一緒に焼いてくれた。小さいからたった20分で焼けてしまうらしい。そうかあ。ほんとに小さいんだねえ。
炉が冷めるのを待つ間、係りのおじさん達が話し相手をしてくれる。鳥が好きだそうで、いろんな話を聞いた。なんと、今まで連れてこられた中で、一番長生きだったオカメは32歳!次が27歳…!すごいなあ!ヒナとゆずには頑張ってもらわないとね!目指せ記録更新…って、そのころ私は何歳に…(汗)
うめのお骨を拾わせてもらう。わあ、ちっさいなあ…。翼や足の骨なんて針金みたい。まず、胸のお骨から。肋骨(?)の部分がそのまま残ってる。次は頭。ああ、この頭を毎回押さえ付けて薬とか餌とか無理やり入れてたのか…と思ったら、涙が出た。細かいお骨は摘むと崩れる。おじさんが水を持ってきて『お箸の先を濡らして、くっつけるようにすればいいよ』と教えてくれる。ほんとだ。綺麗に取れる。竜骨は一つずつ拾う。おじさんが『あ、これ』『これもお骨だよ』と指差して教えてくれたので、本当に細かく拾えて有り難かった。
骨壷と袋は好きな柄を選ばせてもらえて、うめさんはパンジーの柄の壷に入って、オレンジ色の袋に包まれて帰ってきました。
ああ、これで本当にもう痛いのは終わりだよ。
フォーミュラーじゃなくて、シードを供えてあげるから。
お水はネクトン入りじゃ無くて、透明なのを飲ませてあげるから。
今うめさんは、ゆずの隣に居ます。
ちょっと狭いけど我慢してね。
ヒナもうるさいけど我慢してね。
ほんとに、ほんとに、お疲れさま。
辛い思いばかりさせたのに、頑張ってくれてありがとうね。
今日の夕方見た空は、不思議に綺麗な夕焼けでした。
ああ、うめさんは無事に空に昇っていけたんだなと、何故だかそう思いました。