精力剤 : http://www.biyakushop.net/ProClass.asp?id=1

April, 2013
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告白、3年越しの想い
黒羽さんと竜也先輩の交際は彼のせいで破局した。
 
隠蔽されていた過去に真実はあるの……?MMC Golden Viagra
 
私達の前に竜也先輩は相変わらず不真面目な顔をしてやってきた。
 
「碧流ちゃん、俺の事が知りたいなら俺に聞けばいいのに。久しぶりだな、黒羽。こうして会うのは中学の卒業式以来か?やけに綺麗になって、綾部が羨ましい」
 
「……どうして、先輩がここにいるのよ!?」
 
私の家に堂々と上がりこんできていることにムッとすると後ろの兄さんが答える。
 
「僕が呼んだんだよ。こいつを交えて、ふたりに話さなくちゃいけないことがある」
 
「時雨兄さんが?」
 
「せっかくの日曜日、俺としては碧流ちゃんとのデートを希望してるんだけど。まぁ、そういうわけだ。何かよく状況は理解できてないんだが、3年前の真実を話せって言われた。いい機会だからな、黒羽に話してみようかなって」
 
時雨兄さんがわざわざ先輩をここに呼ぶなんて。
 
それはきっと特別な意味があるという事だと思う。
 
「そんな簡単に言える事なの?先輩は……いや、もう、いいや。それなら説明してよ。竜也先輩はなぜ、黒羽さんに何もしなかったの?」
 
「……別れを切り出した時もそうだった。『そうか、分かったよ。別れよう』、貴方はそれだけの言葉でしか答えてはくれなかった」
 
黒羽さんも竜也先輩の方をジッと凝視する。
 
この3年間、彼女を悩ませていたことがある。
 
それが適当な理由だったら私も許さない。
 
先輩は私の横で過去を振り返るように話し出す。
 
「大した理由かどうかは自身で判断してくれ。少なくとも、3年前の俺は正しいと思って行動したことだ……」
 
「当然でしょう。どちらにしても過去は取り戻せないもの」
 
竜也先輩が語る過去、それはもうひとつの側面だった。
 
そして、私は知る事になる。
 
この桜峰竜也と言う男の子の不器用な人の愛し方を――。
 
「理由は2つある。ひとつは黒羽が俺の事を愛していないと知ったから。俺はこうみえても恋愛しないと付き合えない。誰でもいいって理由は絶対にない。それは前提に考えておいてくれ。あの当時、俺は黒羽を本当に愛していた」
 
「どうも竜也君の口から聞くとその言葉が軽く聞こえるの」
 
「そりゃ、残念。これでも、心のない言葉じゃないんだけどね」
 
飄々と言ってみせるのが彼らしい。
 
竜也先輩がそんな風に軟派な素振りを見せるから誰も本気にしないんだって。
 
「と、信頼はないにせよ、俺はそれなりに黒羽を気に入っていた。だが、黒羽からは俺を好きだっていう気持ちを感じられなかった」
 
「そんなっ……。私はあの時、本当に貴方のことが好きだったわ」
 
「それは今だからこそ、そう思ってるだけだ。あの頃を思い出せ、本当にお前は俺を愛していたのか?あの“桜峰竜也”と付き合ってる、それだけじゃなかったか?」
 
「そ、それは……。少しはそういう気持ちもあったわ。けれど、だからと言ってあんな風に扱われる理由にはなってない」
 
シュンッとする黒羽さん、何となく私も彼女の気持ちは分かる気がした。
 
学内の人気者と付き合う事ができても、想いがなければ恋か憧れか分からなくなる。
 
竜也先輩は普段のふざけた姿からは想像できない真面目な様子を見せていた。
 
「あの頃の俺は誰かに愛されるような人間ではなかった。心の切り替えは早かったし、恋しているという高揚感でさえ、新鮮味を失いつつあったのも事実だ」
 
自嘲するように彼は言う。
 
時雨兄さんはただ黙って黒羽さんを見つめているだけ。新一粒神
 
「もうひとつの理由が、黒羽と別れるきっかけ。友人だった“男”が黒羽を好きだって知ったんだよ。まだ戻れると思った、黒羽を好きになって間もないその時なら、深く愛する前なら……俺は身を引ける、と」
 
「ちょっと待って。竜也君、その相手ってまさか……!?」
 
私達の視線は竜也先輩の隣にいる時雨兄さんへと向けられた。
 
兄さんは淡々とした言葉で過去の懺悔を言い放つ。
 
「……そうだ、黒羽。僕は友達でいたころからずっと好きだった。告白をしようと思ったが、それよりも前に黒羽は桜峰を好きになっていた。だから、言えなかった」
 
竜也先輩の話だと、瀬能先輩からその事実を聞かされて、彼は兄さんを呼び出した。
 
『綾部、黒羽を本当に愛しているのか?』
 
『……だとしたら。気にするな、僕はお前たちの関係を応援する。ただし、あの子を泣かせるような事だけは絶対にしないでくれ』
 
自分の心に嘘をついて、時雨兄さんはふたりを応援しようとしていた。
 
だけど、兄さんの強い想いを知った竜也先輩は彼女と別れる道を選んだ。
 
「それじゃ、竜也君は時雨と私を結びつかせるために……?」
 
「俺よりも強く想う人間が黒羽の傍にいた。それなら、俺は必要がない存在。だから、お前と別れるためにわざと何もしないでいたんだ。方法は違った、もっとはっきりといえる勇気があればお前を傷つけずにすんだのに。そこは反省しているよ」
 
黒羽さんはどうしていいのか分からないと言った表情を浮かべていた。
 
当然、彼女はその真実を受け入れる事なんてできない。
 
「だとしたら、時雨が私を慰めてくれたのは初めからそう言う話がついていたの?」
 
「いや、僕も本当にふたりが別れるなんて思っていなかった。いきなり、電話で『あとは任せる』って言われて、桜峰が黒羽と別れたのを知ったのはそのあとだ」
 
「竜也先輩、まだ何か隠してるでしょ?」
 
ふたりの話を聞いていて、分からない事がひとつだけある。
 
「竜也先輩が黒羽さんと別れたのは黒羽さんへの愛情、それとも兄さんへの同情?」
 
「だから言っただろう。俺はそれなりに黒羽を好きだった。だが、俺はお前らの知ってる通り、女好きで軽薄そうな印象を持つ男だからな。誰も信じてくれないだろうが、俺だって悩んだ結果なのさ……」
 
竜也先輩は黒羽さんとの関係を終わらせたくはなかったんだろう。
 
友人の好きな相手、自分よりも相手を想うからこそ身を引いた。
 
自分よりも兄さんと一緒の方が黒羽さんが幸せになれるって考えたんだ。
 
時雨兄さんも黒羽さんも黙り込んでしまっている。
 
「違うよ、竜也先輩。それは間違ってる。確かに先輩の行動はふたりを思っての行動だと思う。その後、ふたりが無事に付き合うことになって安心したんでしょう?けれど、それは結局、自分の気持ちから逃げたんじゃない?」極品狼一号
 
「誰も自分の行動が正しかったなんて言ってない。俺の気持ちが本気になる前だったこともある、ホントに自分が好きになっていたら黒羽を手放すことなんてしない。どちらにしても、俺が黒羽を傷つけたことには変わりないんだ」
 
3年前にこの3人に起きた出来事は推測するしか出来ないけれど、きっとそれは彼らにとっては大きな出来事だったに違いない。
 
その傷跡はそれぞれの胸に残り続けている。
 
皆が黙り込んでしまう、その沈黙はお互いの過去を整理する時間。
 
あの頃、違えた道にけじめをつけるために。
 
黒羽さんは落ち着いたみたいで、時雨兄さんの手を握り締める。
 
「今まで騙すような事をしていて悪かった。僕はキミにこの真実を隠し続けていた。それでも、信じて欲しい。僕がキミを好きだという事を。その想いは変わらない」
 
「時雨がいてくれたおかげで、私は立ち直れたし、好きになって本当によかった。今だから言えるのかもしれないけれど、私は時雨の恋人になるために竜也君と別れた事を後悔していない。竜也君も……今まで一方的に責めていてごめんなさい」
 
「あぁ。やっぱり、黒羽と綾部はお似合いだと思うぞ。俺よりもな」
 
「ありがとう。竜也君も幸せになって欲しい。時雨も傍にいてくれてありがとう」
 
黒羽さんの浮かべた微笑みはとても綺麗で、美しく見えた。
 
3年の月日を経て、本当の意味で二人は結ばれた。
 
時雨兄さんが彼女を愛した気持ちが黒羽さんにちゃんと通じていたんだ。
 
どんな辛い過去や真実でも、受け入れられるだけの時間が経って成長していた。
 
幸せそうに笑いあう二人を見ていると、私もそんな恋がしたいって思ったんだ。
 
 
 
結局、3年前の真実は時雨兄さんと黒羽さんを本当の意味で結びつけて、竜也先輩もその過去から解放されていた。
 
……私といえば、興味本位で踏み込んじゃいけない地雷を踏んだ事にちょっとショックを受けていたの。
 
「はぅ……何か思わぬ状況になっちゃったなぁ」
 
「結果オーライだからいいじゃん。黒羽も綾部も乗り越えるものを乗り越えたって事で。おっ、この下着可愛いねぇ。碧流ちゃんはこういうのをつけてるわけだ。うーん、可愛いのが似合うなぁ」1粒神
 
「ちょっと人のクローゼットを勝手に開けないでよ。竜也先輩の変態っ!」
 
あの後、時雨兄さんと黒羽さんが話をしたいって言ってリビングに残っていたので、仕方なくこの先輩を私の部屋へと連れてきた。
 
女の子の部屋に来てさっそく、クローゼットを開けようとするなんて。
 
「油断も隙もない。さっきまでの真面目さはどこに?」
 
「……黒羽の事は俺も心に刺さったままのトゲのようなものだった。過去のけじめもしておきたかったし、いい機会だと思ったんだ」
 
でも、私なりに先輩の事は見直していたの。
 
だって、形はどうであれ、相手の幸せを思うために身を引いたわけだから。
 
そういう事をできる男の人だって、思ってなかった。
 
案外、恋愛に関しては真面目な人なんだろうな。
 
「……ただひとつ、俺はあの雰囲気で言えなかったけど。実は黒羽と別れたときって、どうせ俺はモテるから他の女の子と付き合えばいいやって気持ちも心の中にあったんだよねぇ。いや、本当に数パーセント程度だけど」
 
「最低っ!!やっぱり、先輩は最低な変態じゃないっ。少しでもいいなって思った私の気持ちは?もうっ、ホントに嫌な人だ」
 
呆れた口調でいう私だけど、何となく分かっていた。
 
それが本音ではなく照れ隠しでしかない事を。
 
先輩がふたりの事も自分の事もいろいろと悩んで出した結論なんだ。
 
奈津美先輩じゃないけれど、彼の言葉だけじゃなくて存在を見ていれば分かる。
 
「……それでも、傷ついていたんだよね?」
 
「まぁ、大なり小なり恋愛は人を成長させる物なのさ」
 
「先輩にだけは言われたくないなぁ。全然、成長していない」
 
「うっ……。ははは、それは遠い宇宙の果てに置いといて。明日の祝日に遊びに行かないか?今日はデートの誘いで来てたんだし。どう?」
 
過去を知り、彼の人となりを理解し始めていた私は軽く笑いながら、
 
「……仕方ないなぁ。しょうがないから、付き合ってあげる」
 
竜也先輩の事を少しだけ好きだって思える自分に気づいたの。
 
恋は意識した時から始まっている、これが恋なんだって……。 帝王家宝
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