2005年11月5日午前10時頃、プリュムの担当医から留守電が入っていた。
私がそれを聞いたのはお昼頃。
頭から血の気が引き、フラフラと鳥かごの前でへたり込む。
PBFDだって。
いくつかの闘病サイトで壮絶な画像を見たことがある。
確か治療法がないと書いてあった。
カゴの扉を開けると、プリュムはすぐに出て私の手に乗った。
いつもは部屋を暴走旋回しひとしきり暴れるのに、
今日は指に乗ったまま神妙な顔で私を見上げる。
鳥の前で泣いたのは初めてだった。
プリュムがあんな心配そうな顔を見せたのも初めてだった。
この子の前で泣いちゃいけない。
笑顔で出来るだけのことをしよう。
そう誓った。
ひとしきりぼろぼろと泣いた後、担当医に電話を入れた。
病気の説明と、治療方針についてお話を伺うために、
一番早く予約の取れる今日の夜に病院へ行くことにした。
他の患鳥さんへの感染予防のため、一般とは別の応対になることを聞く。
幸いプリュムは、ここ数日嘔吐もなく調子が良かったので、今日はお留守番。
私だけで一般診療時間に病院へ行くことにした。
土曜の夕方ということで、病院はとても混んでいた。
患鳥を連れず待合室でうつむく私は、なんとも言えない疎外感を感じた。
今日からはウイルス保有鳥の飼い主として、周りに迷惑をかけない義務がある。