オカメインコを飼っている人の中には、繁殖させて雛が見たいと思う人も沢山いるでしょう。
ですが、オスとメスのオカメインコが居るからと言って、勝手に繁殖して手乗りの雛を育ててくれる訳ではありません。
又親鳥の健康の事も考えると、色々準備を整えてある程度の知識を身に付けなければならないと思います。
まず最初は必要な道具からです。
1.巣箱
オカメインコの巣引きには、おおよそコレくらいの大きさの巣箱が必要です。
コレ、実際にはかなり大きな物ですが、中は決して広いとは言えません。
雛が大きくなってきたら、かなり狭くなってしまいます。
ですから、この大きさはある意味「最低限」の大きさと考えた方が良いと思います。
個人の方が繁殖する場合の多くは、ケージの中に巣箱を設置する事が多いのですが、この大きさの物を入れるとなると、ケージも大きな物が必要になります。
最低限HOEI465サイズのケージが必要ですが、中置きの場合かなりケージ内が狭くなってしまいます。
出来ればそれ以上の大きさのケージを用意した方が良いでしょう。
2.床材
・ヤシマット
ヤシマットは園芸店で販売されています。
この様なサイズの物を自分で切って使います。
かなり堅いので切るのが大変でした。
コレを敷くと↑こんな感じ↑になります。
コレだけで巣引きを行う人も居るようですが、個人的には爪を引っ掛けて危険な感じがしました。
近くで見ると↓こんな風↓なんです。
おそらくコレをオカメズがほぐして床材にするのでしょうが、私は比較的多くの人が行っている方法のヤシマット+ワラジの床材にする事にしました。
・ワラジ
巣引き用に専門に扱っている店舗も有るようですが、私はそんなに大量に巣箱を設置する訳ではないので、ペット用品店で購入して来ました。
見て分かる通り、ウサギやチンチラ用として販売されている物です。
コレをヤシマットの上に敷くと↓こんな感じ↓になります。
3.水浴び容器
産卵・抱卵したオカメインコは、卵の湿度を守るために頻繁に水浴びをします。
逆に湿度を保てないと卵は駄目になってしまう事が有ります。
その為、常にケージ内で水浴びが出来るようにしておく必要があります。
この様に少し大きめのタッパーとか、少し大きめの植木鉢のお皿など、ケージ内に設置できてオカメインコがフチに止まってもひっくり返らない容器を用意しておく必要があります。
産卵が確認されたら毎日水浴び容器を入れておきます。
4.必要な栄養を補う餌
産卵までの間と、育雛時期には濃厚餌を与えます。
産卵までの間は発情促進して栄養をつけさせる為で、雛が孵ってからは親鳥と雛に十分栄養が取れるようにする為です。
又カルシウム補給の為のカトルボーン・ボレー粉は切らさないように常設します。
この時期ミネラルトリートを好む子も多いです。
動物性たんぱく質を与える為のエッグフード等も効果的です。
ゆで卵の黄身やミルワームなどの昆虫でも構いません。
青菜は毎日欠かさずに与えます。
特に雛が孵ってからは消費量が多くなると言われています。
雛が食べた餌をすり潰す為のグリッド (砂) 補給の意味も有り、塩土を与えます。
親鳥が食べた餌を吐き戻して与える事になりますから、親鳥も塩土の消費量が高くなります。
この時期、普段はペレットを食べない子がペレットを食べるようになる事も多々あるそうです。
必要栄養分を身体が欲するのかもしれません。
普段与えていなくても、ペレットを食べてくれるようなら与えた方が良いと思います。
ペレットの中にはブリード中に与える用の高カロリーペレットも販売されています。
コレはカロリーが高く、普段与えると肝臓に負担を掛けますから、注意書きをよく読んで使用する必要があります。
5.育雛用品
・雛用パウダーフード
雛は生後3週くらいで親から引き離して挿餌で育てなければ手乗りにはなりません。
ですから事前に雛用パウダーフードは用意しておきましょう。
雛が孵ってから3週間の間に用意すれば良いと思っていたら間に合わない事が有ります。
例えば親鳥が育雛放棄をしてしまったり、沢山の雛が孵ったけど親鳥が全員の面倒を見切れなかったり等、生後3週を待たずに雛を取り出さなければならない事態も有り得ます。
残念ながらあまりに幼い雛だと、救い出しても助けられる可能性は低いようですが、助かっている実例も有ります。
挿餌用のスプーンは、市販の物でなくても構いませんが、金額も安いですし使い安いですから購入した方がらくだと思います。
食帯を起こした時に白湯を飲ませる為用のスポイトも有ると便利です。
強制給仕が出来るなら、強制給仕用具も準備しておいた方が良いでしょう。
病院にお願いすると売ってもらえる事もあります。
馴らすのが目的なら、スプーンで挿餌を与えた方が懐きやすいと思います。
・水槽と保温器具など飼育用品一式
雛を育てる為の水槽・ひよこ電球・サーモスタット・温度計・フゴ等が必要です。
必ずしも水槽でなくても、プラスチックの大きめの虫籠とか、プラスチックの引出しとか、保温に適している物なら何でも構いません。
この程度の大きさなら、ひよこ電球も40Wで十分です。
温度調節が出来るようサーモスタットもあった方が便利です。
又、電球が切れているのに気が付かなかったという事故防止の為に、温度計を用意しておけば万全です。
常にケース内の温度に気を配る必要があります。
温湿度計なら尚良しです。
あまり乾燥し過ぎるのも良くないからです。
常にケース内の温度に気を配る必要があります。
ひとまずコレだけの準備が必要です。
勿論雛が孵るとは限りませんから、雛が孵ってから準備をしても間に合う物も有りますが、全てを用意するとなるとそれなりにお金も掛かります。
雛が大きくなればケージも新しい物が必要になってきます。
スペース的な問題も有るでしょうから、事前に良く考えて決める必要が有ると思います。
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★今後の掲載予定★
◆巣引きの知識【その2】−−−近日予定
◆鳥の感染症PBFD・オウム病等【その3】−−−近日予定
◆鳥の中毒事件【その3】
◆「コンパニオンバードNo.5」の感想−−−近日予定
◆オカメインコの種類その4・・・シナモンパールパイド
◆オカメインコの種類その5・・・ルチノーシナモンパール
◆オカメインコの種類その6・・・WFシナモンパイド
◆オカメインコの種類その7・・・WFルチノーシナモン
◆オカメインコの種類その8・・・珍しい種類
◆「インコをよい子にしつける本」の感想
◆挿餌の与え方〜一人餌になるまで−−−秋雛が出始める頃までに掲載予定
◆使って良かった鳥用品紹介 【その2】−−−近日予定
◆失敗した鳥用品紹介【その1】−−−近日予定
◆身近に有る危険な物【その3】