大旦那さまの視線の先にはふさ子がいます。
実はふさ子はひどい頭痛持ちなので、頭痛が始まったら薬が効くまで動く事ができません
そんな時はパタパタと飛んで来てくださり、じっと静かに見つめてくださいます。そして本当に静かに具合が良くなるまでそばにいてくださいます。
長いお付き合いなのでふさ子の体調の事も分かるんですかね?
でも実は以前、ふさ子は大旦那さまに病院送りにされたことがあります。
横に寝転がってテレビを見ていた時、大旦那さまがいらっしゃって顔に乗っかって耳の辺りでおしゃべりを始められました。
するととつぜん「ゴトン」という音が、耳の近くというか耳の中で響き渡ったのです。
そうです。おしゃべりをしててノリノリになった大旦那さまは、ふさ子の耳の中にエサをプレゼントしてくださったのです。
急いで耳鼻科に駆けつけて取ってもらいました。出てきたエサを見て開業30年を迎える耳鼻科の大先生も、「何じゃこりゃ?」と首を傾げていました。
「あの、鳥のエサだと思います」とふさ子が言うと、「あんたバカな事言っちゃいかん。何で鳥のエサが耳に入るんじゃね」ハハハ、と先生も看護婦さんも笑われ、「そ、そうですよね〜。ハハハ。一体何でしょうねぇ」と、ふさ子も笑うしかありませんでした。
バカな飼い主で本当にすみませんm(;∇;)m