最近の大旦那様は噛みます。えぇ、もうそれはすごい勢いで。手振れ補正機能なんて無視です。
こうなってしまったのにはもちろん訳がある。
2年前の5月、大旦那さまは初めてご病気になってしまわれた。
10歳になるまで風邪のひとつもひかず、昨日まで元気はつらつだった大旦那さま。
羽をふくらませてじっとしており、時々吐くような素振りを見せる大旦那さま。
私は半狂乱で病院にお連れいたしました。
便とそのうと唾液の検査の結果、そのう炎である事が判明。
また便の検査の結果、消化機能が弱っているとの事。
先生は抗生物質、ビタミン剤、胃腸薬を処方してくださり、何かおかしな事があれば夜中でもいいので連れておいでとおっしゃってくださった。
それから一週間、大旦那さまは生死の境をさまよわれた。
その事を思い出すと、今でも涙が出そうになります。
しかし一週間を過ぎた頃から、みるみる大旦那さまは快方に向かわれた。
主治医のK先生にはいくら感謝の言葉を述べても述べ足りない。
だが闘病中の投薬が嫌だったのか、それとも一日おきに車に乗せられるのが嫌だったのか、それとも初めての注射がよほどショックだったのか、その時から大旦那さまとの間に何となく溝が出来てしまった。
でも決定的な出来事はこの後待ち構えていた。
大旦那さま12歳を迎える少し前の6月、また体調を崩された。
今度は便が下に落ちないらしく、おしりを気にしてかきむしっている。
大旦那さま二度目の病院へ。
今度は腸の中に雑菌が増えて消化機能がうまく働かず、人間でいうところの腹下しを起こしているとの事。
「前回ほど悪い状態じゃないですけど、今見てる限りではかなりおしりを気にしてますね。鳥によって感じるストレスはそれぞれなので、便を取らずにそっとしておいてやるほうがいい子もいますが、この子の場合は取ってやったほうがいいでしょう。」と先生はおっしゃられた。
そして投薬を続けながら、気が付いた時にはふんづかまえて便を取っていた。
これがいけなかった。
大旦那さまにしてみれば、「しもの世話までしてもらいたくないわっ!」ってな感じだったんでしょうねぇ・・・。
すっかり嫌われてしまいました。
でも今回もK先生の治療のおかげで、大旦那さまは元気になられました。便の調子もすこぶる快調。
元気になった直後は私の姿を見るなり逃げ、肩にすら乗ってくれなくなった大旦那さま。
今は少しずつ溝が埋まっていき、最近やっと近づいて来てくれるようになりました。
でも急に手を出すと、写真のごとくマッハで噛んできます(>ω<、)